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【Power of Fashion DEAR ME編-Vol.1≪後編≫】 フィリピンの子どもたちにファッションで夢と自信を。NPO法人DEAR MEの活動とは!?

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「Draw Your Dream on The Runway」をテーマに、2015年からフィリピンで子どもたちのためにファッションショーを行ってきたNPO法人DEAR ME。「貧困という過酷な環境下で暮らしている子どもたちに、夢や希望を持ってもらいたい」という熱い想いから立ち上がった団体の活動を「Power of Fashion」の連載企画にてお伝えしています。Vol.1後編では、その活動を通じて私たちが感じてきたこと、そして子どもたちの成長から得たこれからの想いを綴ります。

【フィリピンの子どもたちにファッションで夢と自信を。NPO法人DEAR MEの活動とは!?≪前編≫はこちらより】

ファッションショーで大切なことに気付かされたのは私たちだった

私たちDEAR MEはフィリピンで合計7回のファッションショーを行ってきましたが、会場が小規模なコミュニティスペースであろうと、大きなショッピングモールであろうと、観客が何人であろうと、子どもたちが私たちに与えてくれる感動は変わることはありませんでした。衣装に袖を通した時の子どもたちのはち切れんばかりの笑顔。ランウェイを歩く前の子どもたちから伝わる緊張と高揚感。それぞれの個性溢れるパフォーマンスと、見守る家族や友人の熱い眼差し。そして、ランウェイを歩き終え、自信満々で帰ってくる子どもたち。どの場面も、私たちの目に焼き付いています。

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ランウェイの上で最高のパフォーマンスをすると意気込んでいた、モデルのEdward

世界には生まれ育った環境で、自分に自信を持つことに臆病になってしまう人たちや、夢を描けない人たちが少なからずいると思います。しかし、どんな環境下であったとしても、心から楽しみ熱中できるものと出逢うことで、人は夢を描き、熱狂し、自信もみなぎってくるもの。ファッションショーを心から楽しみ、まるで人が変わったかのように自信満々にランウェイを歩く子どもたちの姿が何かに熱狂し、自信を持って、自由に夢を描くことの大切さを証明してくれます。私たちが、それを伝ようと始めたこの活動なのに、いつも彼らから気づかされ勇気を貰い、一緒に夢を描いていこうと気持ちが奮い立たされるのでした。

 

「夢に向かって歩くことで輝けることを知った」と語るモデルのsheena(シーナ)

このような活動をしているといろんな方とお話しをする機会があるのですが、「フィリピンの人って明るくて、自分に自信がある人が多いよね。」と言われることが多々あります。確かに一般的にみると、国民性としてそういったタイプの人は多い気がします。ですが、モデルになった子どもの中には、もともとシャイで自分に自信がなかった子もたくさんいました。第1回目からモデルになってくれているSheenaも、そんな子どもの一人でした。最初のショー当時は10歳で、人前に出たこともなければ、ましてやショーで歩いたこともなく、どう歩けばいいのか恥ずかしくて怖くて仕方なかったと。

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第1回目のファッションショーからモデルとしてランウェイを歩いてきたSheena

しかし、歓声に包まれた会場でランウェイを歩いた瞬間に、そんな気持ちは全て消え去り、楽しむことができたそうです。彼女にファッションショーでの気持ちの変化について聞いてみました。DEAR MEファッションショーは、私を愛と自信に溢れる人に変えてくれたと思っています。そして私が生まれ育った環境は、自分の可能性を誰かに見せていくときの障害にはならないと、学びました。ファッションショーの経験で、私は大きな夢を持ち、夢に向かって歩くことで輝けることを知りました。」

 

このファッションショーを経験して、心の変化があったのはsheenaだけではありません。とてもシャイで積極的に自分から話すことのできなかったArian(アリアン)という女の子はショーの練習を終えた半年後、自信満々の笑顔でポージングをしてランウェイを歩いてくれました。やんちゃでなかなか心を開いてくれなかったAngelo(アンジェロ)という男の子は、私たちとのアクティビティも笑顔で参加し、年下の男の子たちの面倒をみてくれるようになりました。ファッションショーを重ねるたびに、彼らの心の成長を感じることができ、私たちも彼らと共に成長していきたいと思うのです。

 

普通の女の子たちでも、世界を変えることはきっと不可能じゃない
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ファッションショー前の子どもたちと、DEAR ME学生メンバーのMiyuとMasako

ファッションショーを通して、子どもたちの変化、そして子どもたちを見守る家族やコミュニティの変化を見てきました。

続けてきたからこそ感じた、子どもたちの成長。
続けたきたからこそ増えた、仲間たち。
続けてきたからこそ見えた、彼らと私たちの未来。

それは大きな世界で見ると、ほんの小さな変化かもしれません。それでも私たちはこの活動を通して、子どもたちが自信を持って成長していることを感じています。夢を持ってくれた子どもたちがいたことや、フィリピンの貧困問題について少しでも考え、応援してくれる人たちがいることも知っています。私たちだけでは世界は変えられない。だからといって、行動しないのは違う。ひとりの女子大生から始まったファッションショーが変化を起こしてきたように、何者でもない私たちでも、変えられる未来があります。自分にできることを考え続けること、そしてそれを行動に起こすこと。

 

これからもDEAR MEはそれを体現していくことで、フィリピンの子どもたち、応援してくれる方々と、より良い未来を築いていきたいと本気で思っています。

 

次回はそんな私たちが描く未来図、DEAR MEの新たな挑戦を皆様にお伝えします!

TEXT: MOE EDIT: Hiroco Ryugo, Asuka Cali, Marie Yamamoto PHOTO: NPO法人DEAR ME